仏事いろいろ

■お仏壇の“主人”は如来さま―礼拝の対象  〔本願寺出版社「仏事のイロハ」より)

        
    お仏壇で最も大切なのはご本尊です。ご本尊とは“信仰上、最も尊ぶべき礼
   拝の対象”であり、浄土真宗では、阿弥陀如来がそれに当ります。いわば、ご
   本尊・阿弥陀如来がお仏壇の“ご主人”と言えましょう。
    お仏壇には、正面に柱で区切られた三つの檀が設けられています。その中央
   にご安置するのがご本尊です。左右の両檀には、お脇懸をご安置することにな
   っています。
    これらを整理しますと・・・・・
   
   ◎中央   ・・・阿弥陀如来のお姿の「ご絵像ご本尊」(方便法身尊形)
            または、「六字名号ご本尊」(南無阿弥陀仏)
   
   ◎向って右脇・・・宗祖「親鸞聖人」のご影
            または「帰命尽十方無碍光如来」(十字名号)
   
   ◎向って左側・・・本願寺中興の祖「蓮如上人」のご影
            または「南無不可思議光如来」(九字名号)
   
   となります。
    中央のご絵像をご覧になると、阿弥陀如来は立っておられます。これは、私
   たち凡夫をいつでもただちに救おうというお心の表れです。また、お手の形も
   専門的には施無畏印・与願印といわれる印相をされてますが、私たちは、これ
   を右手は“招喚”のお心、つまり「真実の世界にかえってこいよ」という願い
   を表わし、左手の方は“摂取”のお心、つまり「どんなことがあっても必ず救
   いとるぞ」との願いが込められていると味わっています。
    さらに如来さまのお身体からは48本の金の光が放たれています。これは阿
   弥陀如来の“48願”を象徴しています。すなわち、迷いさまよう私たち一人
   ひとりを真実の世界(お浄土)に救いとろうと、48に選りすぐって誓われ、
   そして成就された願いが光明となって私に届けられているのです。(また、そ
   の光明は如来さまのお徳の“12光”でもあります)
    ご絵像は単なるお姿ではなく、私に向けての如来さまの願いと働きを表して
   いることがお分かりでしょう。
    お脇懸のお名号については―。「帰命」も「南無」も「まかせよ」という意
   味です。また、「尽十方無碍光如来」とは「あらゆる世界に届いて、決して妨
   げられることのない光明をお持ちの仏さま」であり、「不可思議光如来」は「
   人が思いはかることのできない限りなき光明をお持ちの仏さま」という意味で、
   いずれも阿弥陀さまのことです。したがって、両お名号とも「南無阿弥陀仏」
   と同じく「この私にまかせよ、光明の中に摂めとって救うから・・・」という
   阿弥陀さまの尊いお心を表しています。
    また、親鸞聖人と蓮如上人のご影は、私たちにみ教えを正しく伝えて下さっ
   た大恩人であることから奉懸するのですが、そのお姿が如来さまを仰いでおら
   れるところに特にご注目ください。
    こうしたご本尊・お脇懸を通して、お名号のおいわれを聞かせていただきま
   しょう。